研究
白亜紀の植物食恐竜、海藻を食べていた可能性
歯の同位体が、沿岸の恐竜の食事に海の植物が含まれていたことを示した。
Sci.News
Frontiers in Ecology and Evolution
北米6地層(約1億1300万〜1億年前)の歯のエナメル質で炭素と酸素の同位体を測定。
沿岸の5地層では、海由来の食物を示す値が出た。
海藻の化石が直接見つかったわけではなく、条件に合う食物を消去法で絞った推定だ。
掲載誌は Frontiers in Ecology and Evolution(9月30日)、筆頭はアーカンソー大学の Clayton Forster 氏。
背景
白亜紀の動物の歯は、陸上の植物を食べていたにしては炭素13が多い。これまでは恐竜の生理、森林の樹冠の影響、大気中の二酸化炭素濃度の高さで説明されてきた。今回の研究は内陸のクローバリー層と沿岸の5地層を比べ、沿岸だけで値が高いことを示した。魚から大型の植物食恐竜まで同じ傾向が出たため、著者らは海由来の炭素が食物連鎖の下の段階から入っていたとみる。
メソゾイックの見方
「恐竜が海藻を食べた」という見出しは目を引くが、分析が直接示したのは「沿岸の生態系に海由来の炭素が入っていた」ことまでだ。海藻は条件に合う候補として残ったもので、胃の内容物やふんの化石で確かめられたわけではない。恐竜が海藻を直接食べたのか、別の経路で取り込んだのかは、この分析だけでは区別できない。
一方で、恐竜が海辺をどう使っていたかという視点は、海の地層から見つかった北海道の Nipponopelta の話とつながる。沿岸は恐竜にとって端の環境ではなかった、という見方を支える材料が2026年に2つ出たことになる。
出典・詳細 Sci.Newsの記事を読む掲載誌 Frontiers in Ecology and Evolution
参考にした情報
この記事の用語
- 恐竜
- 中生代に現れた爬虫類のグループ。あしが胴体の真下にまっすぐ伸びる。鳥類もこのグループに含まれる。
- 白亜紀
- 約1億4500万〜6600万年前。恐竜が最も多様になった時代。
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